都電の車窓から

都内で唯一残された都電…「荒川線」。 家々が立ち並ぶ中を走るその姿は、 現代に残された下町そのままの形です…。 都電から見える景色・その周辺の街並み…。 それらを通して「下町・荒川」を知っていただきたい。 そんな思いでご紹介させていただく、フォトギャラリーです。


思い出の三角公園

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東尾久三丁目停留所と熊の前停留所、ちょうど中間くらいにある公園。
正式名称は…なんだか忘れてしまいましたが、小さいころから「三角公園」と呼んでいました。

地域には珍しいアスレチック状の遊具や公園を半周回する平均台など、子供心をくすぐる公園なんです。大きな柳の木は夏の蝉取りの格好の狩場でしたし、春には桜が満開。
年々遊具などは修復されて新しくなりますが30年以上前から基本的な形は変わっていません。

ちょうど遊具の間を都電が通りました。
目の前の駐車場には取り締まりのパトカーが停車してることが多いんですよ。
これは地元情報。

踏切の度に一時停止があるこの都電通り沿いはおまわりさんの格好の狩場なんです(苦笑)

両方の電車が一度に交わる瞬間はなんか得した気分

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町屋駅』都電の沿線でも王子や大塚とならんで他路線が乗り入れるターミナル駅です。
町屋では東京メトロ千代田線、京成電鉄との乗り入れが可能ですので、地元民としては都心へ向かうには千代田線、上野へは京成線で1本で行けるのでなにかと重宝するのです。

さて、この京成線。
北上を続けますと、、そう、成田までいけるんですね。
ですので下町からの空路アクセスは東京駅からではなく京成線なわけです。

ところで、都電はもちろん路面電車ですからその他の路線と交わる為には別の路線が高架上にあるか地下を走るかしかないわけなのです。上を抜けていく路線としては京成線の他に、王子駅京浜東北線大塚駅の山の手線、熊野前駅の日暮里舎人ライナーがあります。

どの路線でも、両方の電車が一度に交わる瞬間は鉄道ファンでなくてもなんかちょっと得した気分を味わえるんですよね~。うん、やっぱりいいです。

まずは都電にのんびり乗って、その後乗り換えで南北へと繰り出す東京小旅行もオススメです。
そして乗り換えの際は相互乗り入れの瞬間を見ておきましょうね。

春の足音と共に都電の車窓から再開

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少し間ができてしまいました都電の車窓から。
とはいえ2010年の開始からたびたびのお休みを挟みながら続けていますので、これからも都電のスピードと同じくらいにのんびりと続けていきたいと思います。

ところで都電の時速ってどれくらいかご存知ですか?
だいたいメーターを見る限りは時速40~50キロを最高速に運行しているようですね。
ですので、スピードによっては自転車でも軽々と抜かせてしまうこともあるんです。

それが都電のかわいいところでもあるんですが、滝野川付近の一直線の線路や池袋から学習院下に向かう少し下り勾配の場所では結構スピードがでていたりするんですよね。

ですので、走っている都電を写真に撮ろうと思ったらそれほど技術はいりません。
ゆっくりとしているところをそっと撮ってあげてください。

ただそれだけに、つい都電が走ってくるとその鼻先を一枚撮りたくなる、それが私の性分です。

西尾久の変電所、ツリーか?タワーか?

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もう一昨年になりますか…。以前ご紹介いたしました「宮ノ前ツリー」なんですが、久しぶりにこのツリーの辺りから一枚。
宮の前ツリーは小さなランドマーク - 都電の車窓から

思えば東京スカイツリーができるまでこの手の建物は「タワー」と呼称するのが普通だったのに、いつの間にかつい「ツリー」と呼んでしまう。。。不思議ですね~。

さてこの変電所。当店からも程近いところでして出前範囲にも入ってますから比較的ちょこちょこと近くまでは行くのですが、こうして改めて撮ってみると、、なんか雄大な感じがしますね。

冬の低い太陽が照らし出す鉄塔。
ここから伸びる送電線はこのまままっすぐと伸び、荒川・隅田川を越えていくんです。
その辺りは前回の記事をご覧頂くと秘密が明らかになりますよ!

冬の夕暮れ染井霊園は早足で抜けるに限る

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新庚申塚停留所とJR巣鴨駅の間に染井霊園があります。
この墓地は都営霊園では小さい方のようですが国道17号線からちょっと入ったところに広がる一帯の墓地はなかなかの迫力があります。

雑司が谷や谷中、青山など都内にもいくつか霊園がありますがこの染井霊園はひっそり(墓地だから当たり前ですが)感が格別でうら寂しい感じがします。
著名な墓所も多く岡倉天心高村光雲二葉亭四迷などもこちらに埋葬されているそうです。

さて、そんな染井霊園。
夕方一人で歩いていますと、、、、日が暮れかかってきました。(ちなみに写真はここで一枚。)
目的地は新庚申塚の停留所。
巣鴨の駅前引き返しては結構時間もかかりますからすぐに夜の帳が下りてしまいます。
ここは一気に霊園を抜けなければ…。
そんな時に限って人通りはまったくのゼロ。
揺れる柳におびえながら早足で停留所まで向かったのは言うまでもありません(笑)

2014年は3路線が乗り入れる町屋駅前からスタート

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都電に乗って町屋から京成に乗り換えれば千葉方面へ、東京メトロ千代田線なら丸の内方面へのアクセスが便利です。その為か町屋駅前停留所は王子駅前や大塚駅前同様に沢山の乗客が並んでいる姿が良く見られます。

それではこの3路線、どのように交差しているのかというと地下鉄はもちろん地下を、都電は路面電車ですから地上をそして京成線は高架の上を走っていますから、京成線町屋駅ホームから見るとちょうど写真のようになっているわけです。

この京成線の高架下はものの見事に昔ながらの風景が残っていまして町屋名物の「もんじゃ屋さん」なども何軒かあります。それでも今ではお店も少なくなり少しずつ町屋駅近辺も変わってきているようです。


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本年もめでたくスタートとなりました「都電の車窓から」。
昨年後半から再スタートさせていただき、瞬く間に数ヶ月が過ぎましたがモノクロ写真でお届けするのにもなれましてこれからも少しだけノスタルジックな気分に浸れる都電の沿線をご紹介できればと思っております。
2014年もどうぞよろしくお願いいたします。

幕末の動乱を見てきた黒門は今日も陽だまりの中

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2011年、当ブログでもご紹介しました円通寺の黒門に2年ぶりに訪れました。
vol.2 町屋から三ノ輪へ -色づく銀杏と彰義隊- その4 最終回 - 都電の車窓から(一昨年の記事です)

この黒門はもともと上野寛永寺の境内にあったものをこの地に移築したもの。
門には幕末の上野戦争でできたいくつもの弾痕が未だに残されています。

一昨年訪れた際は立派な黄葉を見せてくれたイチョウも今年はお休みなのか枝が大きく刈られ、一層ひっそりとした雰囲気に包まれていました。

都電三ノ輪橋停留所から三ノ輪橋商店が入り口をくぐり日光街道まででて、北へ数分行くとすぐに分かる場所にありますのでぜひ一度訪れてみてください。
幕末の動乱を見てきた門が静かに余生を過ごしていますので。